「うちに来ないか?」から始まった。東北用地測量社の業務部長が貫く“腹落ちするまで”の仕事
written by 紺野 天地
株式会社東北用地測量社
「うちに来ないか?」
前職にいた頃、東北用地測量社の担当として出入りしていた中山隆さんに、専務がそう声を掛けました。その翌日、中山さんは履歴書を手に会社を訪れます。迷いはほとんどなかったそうです。
入社後は、伐採工事に必要な書類作成や地権者交渉を担当しながら、現場にも何度も足を運びました。「図面だけでは本当の状況は見えてこない」。そう語る中山さんの仕事の軸は、腹落ちするまで現場を確かめること。
現在は業務部長として、現場の管理や組織づくりを担う中山さんに、入社の経緯と仕事のやりがい、そして会社の文化について伺いました。
中山隆(なかやま・たかし)さん
業務部長
1985年生まれ。秋田県潟上市(旧天王町)出身。陸上自衛隊、物流・レンタルリース業界を経て、2015年に東北用地測量社へ入社。
入社後は伐採工事に必要な書類作成や地権者交渉を中心に経験を重ね、現在は現場管理や組織づくりなど全体業務を担う。ソロキャンプが好きで、焚火は「自分を整える」時間だという。
自身の礎になった「現場に向かい続けた日々」

――東北用地測量社に入社されたきっかけを教えてください。
前職でレンタカー会社のリース営業をしていて、東北用地測量社の担当として出入りしていたんです。
専務と顔を合わせる機会も多くて、現場の空気感や社員の皆さんの雰囲気も自然と見える中で、「いい会社だな」「この会社、なんか温かいな」って思う場面が何度もありました。声をかけてもらったときは、率直にうれしかったです。
――声をかけられた翌日には履歴書を持って行ったと伺いました。
そうなんです、その日のうちにハローワークに行き、次の日には会社に履歴書を持っていきました。もちろん、勢いだけではなく、これまでのやり取りの積み重ねがあったからこそですが、直感もあったと思います。
――入社後は、どんな仕事からスタートされたのでしょうか。
最初は交渉と事務関係がメインで、伐採工事に関わる書類作成や調査、地権者さんとのやり取りなどを担当しました。ただ、机の上だけで完結する仕事ではないので、現場作業もかじりながら、全体の流れを体で覚えていきました。
分からないことだらけでしたけど、現場と書類と交渉は全部つながっているので、「どれかだけできればいい」ではないんだな、と早い段階で感じました。
――当時、大切にされていたことは。
一番は、図面や資料だけで判断しないことです。形の上だけでは現場の「本当の状況」は見えてこないので、自分が腹落ちするまで現地に通うようにしていました。最初のうちは、同じ現場に何十回も行った記憶があります。
現地に行って歩いてみると、「このルートはきついな」とか「ここは水が溜まりやすいな」とか、資料だけでは見えないことが分かってきます。「これなら説明できる」「これなら納得してもらえる」と思える状態にしてから進めることを大切にしていました。
「何も起きないこと」が価値になる仕事

――電力インフラを支える仕事のやりがいは、どんなときに感じますか。
私たちの仕事って、すごく地味なんですよ。停電を起こさないために、送電線の周りの木を伐採したり、山林を調査したりする仕事なので、何か大きな成果が出るわけではありません。
でも逆に言うと、「何も起きないこと」が価値なんです。だからこそ、表には見えなくても、社会の当たり前を支えている実感は強いです。
――災害などの緊急対応に向かう場面もあると伺いました。
そうですね。台風や大きな地震のあとなど、倒木が送電線にかかってしまったり、危険な状況になっていたりすると、緊急出動もします。
そういうときは、「一刻も早く電気が使える状態を取り戻さないといけない」という気持ちが強くなりますし、「自分たちの仕事が社会とつながっているんだな」と改めて感じます。
――現場の厳しさについても教えてください。
急斜面を歩いたり、天候の変化に対応したり、自然の厳しさを正面から受けることは多いです。例えば冬の現場では、「ラッセル」といって、誰も歩いていない雪の上をかき分けながら道を作って進んでいくのですが、深いと腰のあたりまで雪がくることもあります。
これが本当にきつくて、特に先頭の人は体力をかなり使いますが、うちの会社は自然と「次、代わるよ」と声がかかるんです。誰か一人だけが大変な思いをするわけではない。そういう助け合いの空気は、うちの会社らしいところだと思います。
――自然の中で働く仕事だからこそ、感じる面白さもありますか。
ありますね。特に、自分の成長を実感しやすいところです。例えば、すごくきつかった現場に1年後に行ったとき、「あれ、去年より全然大したことないな」と感じることがあるんです。
体力面はもちろん、現場の見方や判断の仕方も、経験を重ねるほど変わっていきます。最初は腹落ちするまで何度も現場に通っていましたが、今はその積み重ねが判断の土台になっています。
若手が増えるいま、人を育てるということ

――中山さんは現在、人材育成にも関わっているそうですね。
はい。若い社員が増えてきているので、これからを支えていく人たちをどう育てていくかは、私にとっても会社にとっても大事なテーマです。
私はどちらかというと「背中を見て覚えてほしい」というタイプだったので、正直に言うと、言葉で教えるのが得意ではないんです。最近は、本を読んだりしながら「どうやって言葉にするか」「どう工夫したら相手に伝わるか」を意識しています。
――ご自身の理念や価値観が変わってきた実感もありますか。
5年ほど前から会社として理念を掲げはじめてから、「社員を大事にする」という考え方が共通意識として根付いてきました。
私自身の考え方も変わってきて、以前はどちらかというと、「仕事してなんぼ」という考えだったのですが、最近は休みの時間や家庭の時間も大切にするようになりました。「全部自分でやらないと」と抱え込まず、仕事を分担しながらバランスを取ることも大事だと感じています。
――働きやすさの面でも変化はありますか。
一人ひとりの事情を考慮する空気は年々強くなっています。
例えば、有給はかなり取りやすいです。仕事も計画的に進めるようになってきているので、事前に休みを取ることもできますし、急な休みでも周りがフォローしてくれます。家庭の事情などで休むこともありますが、「それは仕方ないよね」という雰囲気があるので、安心して働ける環境だと思います。
――仕事以外ではどんな時間を過ごしていますか。
休みの日は、子どものスポーツクライミングの大会に付き添ったり、フィットネスジムに行ったりしています。体を動かすことは昔から好きなので、そういう時間はリフレッシュにもなりますね。
あとはキャンプも好きで、ソロキャンプに行くこともあります。焚き火を見ながら過ごす時間は、自分にとって大事なリセットの時間です。
みんなで成長していく会社へ

――会社の雰囲気として感じる良さはどんなところでしょうか。
やっぱり人の良さです。仕事の話だけじゃなくて、普段からいろいろな話ができる関係があると思います。コミュニケーションも昔より活発で、若い人が増えた影響が大きいかもしれません。
私自身も周りの人に助けてもらってきたので、今度は自分がそういう存在にならなきゃいけないなと思っています。
――これからの目標について教えてください。
今はやはり、人を育てることに力を入れていきたいですね。若い社員がどんどん伸びてきているので、その人たちがさらに成長できる環境を作りたいと思っています。会社としても、みんなで一緒に大きくなっていくような組織にしていきたいです。
――最後に、未来の仲間へメッセージをお願いします。
体を動かすことが好きな人や、アウトドアが好きな人、コツコツ努力できる人には向いている仕事だと思います。自然の中で働くので楽ではありませんが、その分、続けていくほど自分の成長を実感できる仕事でもあります。
仲間と一緒に成長していきたいと思える人と、これから一緒に働けたらうれしいです。
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